こんにちは!
獣医師まなみです。
季節の変わり目は、お腹の調子を崩してしまう子も多いですよね。
不調の原因はさまざまですが、今回はお腹に負担をかけない「消化にいい」食事のポイントについて獣医師が解説していきます。
脂質を控える
油を摂りすぎると消化に時間がかかり、お腹の負担に!
ドッグフードの場合、
(目安として)乾物あたりの脂質が20%を超えると「高め」です。
今食べているご飯やおやつがどれくらいの脂質レベルなのか、パッケージに記載されている保証分析値を確認してみましょう。
▼パッケージの保証分析値から求める方法
脂質の% ÷(100-水分の%)×100
例えば、脂質 18%、水分量 10%のドッグフードの場合。
18% ÷ (100-10%) × 100 = 20%
脂質は乾物あたり20%(高め)
また、トッピングの食材としては牛肉(特に国産)や豚肉は脂質が多い傾向に△
お魚も、トロやサーモンなど脂質が高いお魚は与えすぎないよう量を調整しましょう。
食物繊維は最小限
食物繊維は、(極端な言い方をすれば)“消化を邪魔する”栄養素。
消化吸収を優先したいときは、お腹を刺激しないよう野菜の皮やキノコ類、納豆などの豆類は摂りすぎに注意しましょう。
また、ダイエット用や体重管理用、避妊去勢後用などのドッグフードは食物繊維が多い傾向に△
下痢のタイプによっては繊維が効果的な場合がありますが、消化の良いご飯を必要とするときは繊維質は最小限に抑えましょう。
高タンパクはNG
極端に高タンパクなご飯は、腸が乱れる原因に。
高タンパクなフード(目安:40%以上)にお肉のトッピング+お肉のおやつをあげている場合、かなり高タンパクな食事内容になってしまっている可能性も…!
“うんちの匂いがキツくないか”など愛犬の様子も確認しながら、食事内容を見直してみましょう。
タンパク源を選ぶ
余談ですが、お腹が緩いのは「食材」が原因の可能性も。
実は、食物アレルギーの症状は皮膚だけではなく、消化器(吐き気やうんち)にも現れることがあります。
- 下痢(軟便)が続く
- うんちの回数が多い
などのお腹の不調が続く場合は、隠れアレルギーがないか一度確認してみてくださいね。
病院へ行くべきタイミングは?
「元々お腹が緩いから…」と様子見せず、このような症状がみられたら動物病院でしっかり診てもらいましょう。
- 食欲や元気がない
- 吐き気がある
- 下痢が続いている(または、定期的に繰り返す)
背景に、“不調の原因”が隠れているかもしれません。
様子見せずかかりつけの先生に確認してもらいましょう!
まとめ
お腹の不調の原因はさまざま。
元々お腹が弱い子もいらっしゃいますが、食事内容がお腹に負担をかけてしまっていることも。
“崩しがちかも…”というワンちゃんは、ぜひ普段のご飯を見直してみてくださいね。