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犬が吐く原因とは?対処法や気をつけたい病気について獣医師が解説!

コラム
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愛犬が突然吐いてしまったとき、病気なのかと心配になったことはありませんか?
すぐに改善できるものから病気のサインが隠れているものまで、「吐く」には様々なケースがあります。

この記事では、犬が吐いてしまう理由とその対処法、病院へ行くべき鑑別ポイントを解説していきます!

吐く原因は?

「嘔吐」とは、胃の内容物が押し上げられて吐き出すことを指します。
脳に存在する嘔吐中枢へと刺激が伝わることにより引き起こされ、その原因は様々です。

吐いたモノによって原因は異なる!

内容物がどんな色で・何が混ざっていて・どんなタイミングで吐き出されたものか…等によって、それぞれ原因は異なります。

愛犬が吐いてしまったときにすぐに確認できるよう、以下に特徴ごとに原因をまとめました。
当てはまるところをクリックしてご覧ください。

(必ず、病院へ連れていくべき嘔吐は?も併せてご確認くださいね!)

吐いたモノ別の対処法

透明な液体

透明な液体や泡を吐き出している場合は、“胃液”が逆流していることが考えられます。
これは、主に空腹の時に見られるサインで、他にもストレスや乗り物酔いでも見られます。

また、
早食いしたり、水を大量に一気飲みした場合にも、唾液や水がそのまま吐き出されることがあります。

対処法
  • 食事の回数を増やしてみる
    (例)食事の回数を『1日2回→1日3回』に変更
    ※回数を増やす際は、全体の食事量は変えずに小分けにして与えてください。
  • 食事の時間帯を見直す
    (例)食事の時間を『朝8時→7時(または、夜20時→21時)』に変更して空腹の時間を減らす

特に、吐いてしまう時間が早朝や夕方などの食事前の場合には、空腹が原因の可能性が高いです。
なるべく胃が空っぽにならないように、ご飯の回数や時間帯を調整してあげましょう!

黄色い液体

黄色い液体を吐き出している場合は、“胆汁”が逆流していることが考えられます。
これも透明な場合と同様、主に空腹の時に見られるサインです。

対処法は、上記(※透明な液体を吐いている場合)を参考にしてください。

未消化のものが混じっている

未消化のものを吐き出している場合は、“消化不良”の可能性があります。
ご飯の早食いや胃もたれ、ストレス、食物アレルギーなどが原因で吐き出してしまいます。

また、まだ消化機能が発達していない子犬や、だんだんとその働きが落ちてくるシニア期のワンちゃんでは消化不良を起こしやすいです。

対処法
  • 食事を小分けにし、早食いを防止する
    早食い防止用の食器も有効です。
  • ご飯やおやつの材料を見直す
    “食物アレルギー”の場合、その原材料に反応して吐いている場合も。
    また、脂肪分が多いと”胃もたれ”を起こして吐いてしまうことがあるので、「低脂肪」なものに変更するのもおすすめです!

消化管の機能低下や閉塞などの病気が隠れている場合もあるので、日常的に吐いている場合や元気がないなどの様子が見られたら、すぐに動物病院で診察してもらいましょう。

異物が混じっている

食べ物ではないもの(おもちゃやヒモ類など)が混じっている場合は、“誤飲・誤食”により吐いている可能性があります。

消化管を傷つけたり、閉塞する危険性があるため、異物が見られたらすぐに動物病院へ連れていきましょう。

赤い色・茶色い液体が混じっている

血液が混じっている場合は消化管や呼吸器から出血している可能性があり、動物病院での対応が必要です。

(※出血から時間が経った血液では、赤色ではなく茶色くなります。)

また、固いものや尖ったものなどで口のなかを傷つけてしまっている場合もあるので、動物病院で確認してもらいましょう。

病院へ連れていくべき嘔吐は?

ワンちゃんが吐いてしまったら、それは身体からの『SOS』のサインかもしれません。
以下のチェックリストに1つでも当てはまる場合は、すぐに動物病院へ連れていきましょう!

確認するポイント
  • 日常的に吐いている
  • 何度も吐いている
  • 血液や異物が混じっている
  • 吐こうとしているのに吐けない
  • 元気や食欲がない

受診する際には、以下の情報を伝えられるとベストです!

  • 食事をした時間
  • いつから/何回吐いているのか
  • どんなものを吐いたか
  • 吐いた後のワンちゃんの様子

また、吐いたものの実物や写真を撮って持参すると診断の手がかりとなります。

まとめ

ワンちゃんの嘔吐は日常的によく見られるトラブルで、主に空腹や胃もたれなどが原因で起こります。
しかし、異物を飲み込んでしまったり、病気のサインとして吐いている場合も少なくありません。

日頃からワンちゃんをよくチェックして、少しでも「様子が変だな…」と感じたら、すぐにかかりつけの動物病院へ相談してみましょう。

獣医師まなみ

獣医師。元ペットフードメーカー勤務。
先代犬との介護生活でごはんの大切さを痛感し、食事管理を学ぶため大手メーカーに勤務。動物病院やペットオーナー向けの栄養学セミナーや相談会の経験を活かし、現在は企業様向けのレシピ提案・監修、飼い主様向けの個別サポートを行なっています。

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