いつも食べていたごはんを食べなくなったり、食べムラがあったりすると「体調が悪いのかな?」と心配になりますよね。
動物病院への相談が必要な場合もあれば、飼い主さんの『普段の行動』が原因になっていることも。
この記事では、食べない理由とその対処法、病院へ行くべき鑑別ポイントを解説していきます!
ごはんを食べない理由
病気
身体の不調から食べなくなる場合は、
- 元気がない
- 下痢や嘔吐をしている
- 水も飲まない
など、食べないだけではなく他の症状も併せてみられることが多いです。
口腔内の痛みや関節の痛みでも食べられなくなってしまうこともありますが、場合によっては緊急の対応が必要な場合もあります。
「いつもの様子と違う」と思ったら、必ず動物病院へ相談しましょう。
ストレス
環境の変化があったり、ストレスを感じると食べなくなることがあります。
引越しをしたり、家のまわりで工事の音が聞こえるなどの生活上の変化が代表的ですが、
お留守番が多かったり、散歩や遊びの時間が少なかったりなどのコミュニケーション不足からストレスを感じてしまうこともあります。
引っ張りっこやボール遊びなども取り入れて、エネルギーを発散してあげるようにしましょう!
お腹が空いていない
おやつをあげすぎていたり、運動不足の場合、「お腹が空いていない」可能性があります。
”ほんの少し”と思っても、ワンちゃんの身体にとってはそれなりの量かも。
例えば・・・
3kgのワンちゃんで計算すると、さつまいもの輪切り1切れ(厚さ1cm)で1日のおやつ分のカロリーを超えてしまいます。
おやつは最大でもカロリーの10%までに抑える必要があるので、他のおやつもあげている場合はすでにカロリーオーバー。
お腹いっぱいになってしまいます。
また、(当たり前ですが)動かないとお腹が空きません。
小型犬でも元々運動量の多い犬種もあるので、1日1〜2回、15〜30分ずつを目安にお散歩したり、しっかり遊んであげましょう!
※ワンちゃんの体格や年齢、体調、外気温(暑い、寒いなど)に応じて運動量は調整してください。
ごはんをあまり食べないのに痩せていなければ、「しっかりカロリーは摂っている」ということ。
おやつのあげ過ぎは栄養の偏りや肥満を招いてしまうので、与え過ぎていないか確認してみましょう。
わがまま・食べ飽き
もしかしたら、
『食べなければもっと美味しいものをくれる』と学習してしまっている場合も。
この場合は、いったんご飯を下げて様子を見るのも良いでしょう。
食べないからといって好きなものをすぐにトッピングしてしまうと、さらに食べなくなってしまい、栄養の偏りが出てきてしまいます。
また、開封から時間が経っているドッグフードでは、空気に触れることで酸化して風味が落ちてしまいます。
味に敏感な子だと気づいて食べなくなることもあるので、ドライフードは開封後1ヶ月〜1ヶ月半を目安に食べきるようにしましょう。
同じ味に飽きてしまったという場合はフードを変更してみるのもひとつの方法ですが、変えずに試せる対処法もこのあと解説するので、ぜひ参考にしてみてください♪
シニアになった
年齢を重ねると、だんだん運動量が減ってきて代謝や消化能力が落ちてきます。
食欲が変わらないワンちゃんもいますが、成犬期に比べ必要カロリーが減るので、以前よりも食べなくなることもあります。
歯周病などの口のトラブルが増えたり、噛む力も弱くなってくるので、ふやかしてあげたり、ウェットフードを混ぜてあげると良いでしょう。
食べないときの対処法
お湯でふやかす
ワンちゃんの嗅覚は、人間と比べて1000〜1億倍ともいわれており、どんなに薄い匂いでも嗅ぎ分けることができるプロです!
そのため、食べるか食べないかを決めるときの重要なポイントは『いい匂い』かどうか!
お湯でふやかすと香りが立って、食べてくれることがあります。
実際に、病院勤務時代には、
入院中のワンちゃんが食べなくなってしまうとお湯でふやかしたり、電子レンジでチンして人肌程度に温めたりしていました。
※電子レンジでの加熱は数十秒で十分です。火傷しないよう注意してくださいね!
匂いを嗅いで、少しでも食べようとしてくれる子は多いので、選り好みで食べないときはもちろん、食欲がないときにはまず試してみてください。
ウェットフードを活用する
一般的に、ウェットフードの方がドライフードに比べて香りが強く嗜好性が高いです。
さらに、シニアになってくると固いものが食べられなくなる子もいるので、ウェットフードを混ぜて柔らかくしてあげると食べやすくなります。
(不足しがちな水分も一緒に摂取できるのでオススメです◎)
おやつの量を減らす
おやつでお腹いっぱいになっている場合は、おやつの量を見直す必要があります。
目安としては、ワンちゃんの1日の必要カロリーの10%以内。
3kgのワンちゃんを例に計算してみます。
1日の必要カロリーは256kcal(参考:犬のカロリー計算|UGpet.com)
そのうちの10%は25.6kcalです。
主食のごはんの量を変えずに、この量を超えてしまうとカロリーオーバーになってしまいます。
今一度、確認してみましょう!
運動させる
運動量が足りないとお腹が空かないだけでなく、エネルギーの発散ができずストレスが溜まってしまいます。
お散歩やボール遊びなど、一緒に遊んで運動量を確保してあげてください。
※体調や年齢などによって必要な運動量は異なります。
無理に激しい運動をする必要はありませんので、ワンちゃんの様子を見ながら行ってくださいね。
まとめ
食べないときには、体調不良や緊急の対応が必要な病気が隠れていることがあります。
いつもと違うと感じたら、ためらわずに動物病院へ相談してください。
元気はあるけど食べないという場合には、意外と放置してみたら食べたということも少なくありません。
おやつや運動量など、この記事を参考に是非チェックしてみてくださいね。